あひる譚

いつかは世界一周が目標!今は日本で旅の練習中です。おしり重たく、よたよたと要領悪く失敗ばかりの、あひる的旅をしています。

那覇 Day2

那覇 Day2 

今日の目標は

 

① 南風原文化センター&陸軍病院南風原壕群20号

② 識名園

③ 首里城

 

まず、ホテルの朝食バイキング600円

 

 

ちょっと、オイラには塩辛かった(あくまで個人の感想です)

沖縄コーヒーみたいなのがあったが、ちょっと馴染みのない味だった

コーヒーって、慣れた味で1日がスタートするきっかけみたいなもんなのよね

(あくまで個人の意見です)

決してまずい訳ではないです

なんだか、自分の習慣に固執する年寄りみたいなこと言ってますね

だったら、コンビニ・コーヒー飲んどけって話です

この日は寝不足で、新しい味に適応する余裕がなかった、と思っておきましょう

 

① 南風原文化センター&陸軍病院南風原壕群20号

 

8:23発のバスに乗ります

30分ほどで兼城十字路で下車 340円

15分ほど坂を上がって、南風原文化センターに到着です

 

 

ここから、「飯上げの道」を上がっていきます

女学生達が炊いたご飯を、壕内の傷病兵に届けた道です

攻撃される中、この道を通るのはかなり危険だった(最も危険な仕事だった)といいます

沖縄は5月から6月まで1か月半、梅雨です

雨の日、舗装されていない山道を登っていたとは

 

 

当時、この葉っぱで、尻をふいていたんですって

 

 

木の名前のカードがついていた

最初はいちいち読んでたけど、多すぎてだんだんスルーするようになった

 

 

ヒラミレモン

シークワーサーはこの木になるらしい

 

 

到着

街が見渡せる広場

 

 

ここでガイドさんと待ち合わせ

20号見学は300円

 

 

気がつけば1時間もオイラひとりのためにガイドして下さいました

始めての戦争遺跡見学だったせいか、それに加えてガイドさんもとても上手な方で、カメラを取り出す気にもならなかった程に引き込まれ、写真はありません

人を褒めることがあまりないオイラが言うんですが、戦争の在り方、沖縄について、そして現在の社会情勢についても、素晴らしくよく考えていらっしゃる方でした

この方に会えて、オイラはラッキーだったと思います

 

 

戦争って、誰と戦ったのだろう?

アメリカ兵に殺されるだけではなく、重症兵は味方であるはずの日本軍にも殺された

限られた水や食料を、周りの仲間と分け合って生きた

自分が多く取れば、人が少なくなる(人に取られれば、自分の分がなくなる)

 

人生って、何と戦っていくんだろう

 

ガイドさんの終わりの言葉「どうぞ時間を有効にお使いください」

オイラは、限られた時間の沖縄滞在のことを思い、これからの限られた人生の時間を思い、そして浪費してしまったこれまでのアホな人生を思った

 

 

オイラは幸せだ

戦争のない時代に生まれたのは、ものすごい偶然の産物

 

壕の中に、朝鮮人の兵士が刻んだ文字があった

彼はどのようにして沖縄で兵士になったのだろう

怪我をして、どんな気持ちで「姜」の文字を彫ったのだろう

軍隊では共通の言語が大切、というのを言語学の授業で聞いた気がするが、

この朝鮮人の兵士は、日本語が分かったのだろうか

朝鮮から沖縄へ移住して来たのはいいが、戦争という運命に巻き込まれてしまったのだろうか

日本軍の中で、朝鮮人はどのような位置づけだったのだろう?

日本はアメリカにやられたけど、日本も他の民族を傷つけたこともあるのだ

日本人は、国のためにアメリカと戦ったが、朝鮮兵は何のために戦ったのだろう?

モチベーションはあったのだろうか

ただ、戦場に連れて行かれただけなのだろうか

戦争に参加せざるを得なかったのだろうか

積極的に参加したのだろうか

 

ガイドさんは沖縄生まれで、オイラが読めないような漢字の苗字の方だった

それなのに、沖縄戦について学校で教わったことはないとのことだった

自分で調べるとか、考えるとかいうのは、いつの時代、どんな政治体制の中でも重要なことだと思った

 

・・・だから、チビチリガマのようなことが起こったのかとも、少しつながった

沖縄生まれの少年たちが、地元のガマの悲劇を知らないなんて、嘘も方便ではないか?とも思っていたのだが、本当に知らないということがあるのだ

チビチリガマについては、Day4 でレポートします)

 

そして、沖縄の人たちが口を閉ざしてきた、その気持ちは、オイラには想像に余りある重い物だったのではないか?と勝手に想像したのだが、どうなのだろうか?

 

再び「飯上げの道」を戻って、文化センター見学 300円

 

 

アウシュビッツ型のベッド?に負傷した人たちの人形が展示してあった

カニューレの入った(気管切開した)人もいた

湿度の高い密閉された壕の中で、どんな匂いがこもっていたか

現在の職場の、とある病棟の匂いですらオイラにはキツいのに(職業意識なさすぎ)

というか、軟弱なオイラには耐えられない物がいっぱいありすぎる

 

1時間ほど見学しました

 

インドからの見学者グループが来ていて、通訳さんが説明してるのをついでに聞けて、これまたラッキーだった

インドの人たちの視点からの質問も、日本人にはないもので興味深かった

それにしても、インド英語は聞き取りにくくて、オイラ、自分の英語力に自信をなくしたよ 泣

 

外の世界は、美しかった

戦争がなければ、沖縄はただの、自然が美しい温かい土地だった

 

ろくでもないオイラは気弱になり、今日の名前も覚えていないガイドさんに、またいつか会いたいとまで感じた

知りたいことが沢山あるように感じた

でも、オイラが仕事の休みを取って、また沖縄へ行って、この不便な場所まで行って、このガイドさんに再会する、なんてことは、勿論ありえないだろう、ということは分かっている

一期一会

という人の命のはかなさを教えてもらった

 

 

② 識名園

 

バスが1時間ほどもないらしいので、歩きます

1時間も坂を上がったりして、皮膚がじゅうじゅういった

オイラの肌は軟弱さ

 

やっとバスをつかまえて、識名園へ向かう

 

バスの中から、こども医療センターが見えた

現代医療って素晴らしいなあと思った

かつての薬は高官だけのものだった(下級兵士には薬は回ってこなかった)時代からすると、現代はもっといい薬がもらえる

差別区別なく(とりあえず)、今の医療を受けられる子どもたちは、きっと治癒する、とオイラは自分勝手に思ったよ

 

 

12:50 識名園に到着 400円

木陰が気持ちいい

沖縄での、ひとつ目の世界遺産に入場します!!

 

 

奇妙な形の、

(オイラが見慣れてないだけで、「奇妙」という言葉を使ってもいいのか?)

改め、異国情緒たっぷりの木立を抜けていく

 

 

通用門

 

 

確か、正門

あんまり大きさは変わらない

 

 

確か、権力者が乗ってきた輿を収納しておく小屋

「番屋」というらしい

 

 

石灰石の石畳

ここを、高貴な人たち(王家一家とか、中国からの来賓?)が、何かの乗り物に乗って通っていったのね

 

 

風景がひらけて、庭園に着いた

 

 

御殿(うどぅん)の中も見学することができる

それにしても、漢字が読めん・・・

 

 

池の中の、「六角堂」というあずまや

屋根の形や、黒い瓦が中国風

 

 

琉球石灰岩の橋を渡る

 

 

六角堂から、うどぅんを見る

 

 

「回遊式庭園」日本の大名が作った造園形式と、中国風あずまや

それに琉球石灰岩

3つの文化が入っている?!

 

 

六角堂を通して御殿を見る

 

 

春は梅林

夏は藤

秋は桔梗

 

季節を感じるように作ってあるのは、さすが日本的な心意気?

 

 

 

根っこが面白い木

マングローブではないから、気根ってやつではないよね?

生物も、いちいち心ときめくわ

日本にいながら、異文化や亜熱帯?の自然を実感できて、沖縄に来て良かった、と思う

これまで、何で寒いとこばっかり旅行してたんだろう?

 

 

ここにも、ガマがあったらしい

歴史は、時間は、場所に繋がっている

そして、今ここにいるオイラにも

 

 

戦争で破壊されたけど、20年かけて、8億円かけて蘇ったという

ただ、美しい、というだけでは済まない凄みを感じた

過去を踏まえて、そしてこれからの未来へ進んで行こう

 

③ 首里城

 

識名園を出て、首里城方面に、徒歩で!向かう

 

 

石畳の道へ向かって坂を下る

 

 

結構の急坂なのよ

足底筋膜炎が再発した感じで痛む

種子骨が痛む

足の裏が、まったいらになった感触がする

やばいやばい、帰ったらアイシングをしよう 泣

 

 

休憩所に着いた

 

 

樹齢300年という、大アカギ

古い木には、なにかパワーがある、ということを最近感じるようになった気がする

オイラ、霊感とか気配とかいうものを信じて来なかった人間なのにさ

自然の持つ、不思議なエネルギーやパワーを、畏れ多く感じるようになってきた

年取ったのかね?

 

 

おしゃれなカフェ

心地よいBGMが聞こえてきた

外から見るだけね

 

 

更にさらに、石畳を登ると!

 

 

守礼門

いよいよ、首里城

ふたつめの世界遺産です

 

 

歓会門!

 

 

門の前のシーサー?

 

 

門がいっぱいある

 

 

そして、ついに火事にあった首里城が!

 

 

今だに、テレビクルーみたいなグループが3つ位、来ていたよ

 

 

赤と黒コントラストは、本来のものではない

修学旅行生みたいなのが、「あ、これ写真撮る!」とか言うのは、地元の人には聞かせたくない言葉だった

 

 

ぼへっと立ち尽くして見ていたら、観光客に押されて、階段でよろけてしまった

オイラ、人にやられるタイプだ

戦争になったら、なけなしのおにぎりを取られてしまうタイプだ

 

 

見られる所は一回りしたと思ったので、次はみっつめの世界遺産

玉陵(たまうどぅん)

に向けて下りていきます

 

 

たまうどぅん 300円なり

 

16世紀に築かれた墓です

ふたつの入り口?を通って入っていきます

 

 

光線が良くなくて、写真ではよく見えないけど、墓室は三つの部分からできています

 

東室:王と王妃が埋葬されている部屋

中室:遺骨を洗い清めるまで、死後、数年安置しておく部屋

西室:王子や王女が埋葬される部屋

 

建物の上には、獅子が乗っています

 

何か、荘厳な雰囲気がありました

 

さすが世界遺産は、良く分らないけれども、心を殴られたような衝撃を与えた

オイラが、歳をとったから?

やっと、少し物が感じられるようになった?

きっと、これまでの享楽的な物を考えていないオイラだったら、何も感じなかったと思う

 

 

ところで!

世界遺産を見終わった時、何か忘れているのに気が付いた

もう一つの世界遺産

園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)

 

守礼門まで引き返し、記念撮影用に赤い衣装を着ていたお姉さんに、場所を聞いた

なんと、右手の赤い門に気を取られていてスルーしていた、地味な門が左手にあったのです

 

 

ああ、良かった

気が付いて、引き返して良かった

 

それにしても、オイラはアホだ

世界遺産を目の前にして、素通りするなんて

オイラの審美眼は、全くあてにならない

 

でも、多くの観光客もスルーしているようだった

赤い衣装のお姉さんは「みんな、そのひゃんうたきを通り過ぎてる」

もう一人の赤いお姉さんも「赤い門に気を取られてきがつかないんだねえ」

と会話していたから

予習してから旅をする重要性を肝に銘じた、オイラだった

 

あらかた、本日のコースを終えたのだが、あと一つ見たい物があった

第32軍司令部壕

そのひゃんうたきを通り過ぎて、左手に折れると、首里公園に入る

すると、ばったりと壕に出会うことができた

 

 

本当に「ばったりと出会った」というのがぴったりの表現で、いつも道に迷うオイラにしては苦労せずに行き当たった

まるで、死は突然現れるかのように

 

赤いコーンで通行止めがしてあって、白い木が立てかけてあって、ほぼ朽ちかけて字も消えかけているが、「第32軍司令部壕」のような文字が読めた

 

 

暗く湿って、何だか得体のしれない虫が飛んで出てきた

得体のしれない恐怖で、オイラは逃げるようにしてここを後にした

 

弁財天堂を見ました

オイラが見たこともない、白と黒のまだらの水鳥が沢山いた

一羽が、怖ろしいまでにオイラに近寄ってきて、眼光鋭くオイラを見た

死の世界から出てきた、生きているオイラを出迎えるにうってつけの生き物に見えた

 

 

円覚寺です

 

 

足の裏が、ぺったぺたに痛くなってきたので、もう帰ります

バス停へ行くと、丁度地元のおばさんがいたので、世間話をしました

 

小さい頃、首里城で遊んで育ったとのこと

首里城が燃えてしまったので、涙が止まらないとのこと

心が痛くて、まだ首里城に近づけていないとのこと

 

オイラには、計り知れない喪失感を味わっているのだなあと思い、何と言ったらいいのか分かりませんでした

 

無関係なオイラでさえ、首里城ノートルダムが燃えた映像を見て、しばらくの間、動揺が続いたものだった

なぜだろう

何かが燃えることは、何か異様な感情を引き起こす

 

納屋を放火する小説があったなあ

 

中学の時読んだ、芥川の「地獄変」という短編を思い出した

絵師が、自分の娘が焼き殺されるのを見て、傑作を書く話

 

大きい物をなくして、そして新たな物を得る

しかし、それは人生の破滅を意味する

 

バスに乗って 240円

 

うまく整理しがたい動揺のまま、ゲストハウスへ到着し、チェックインする

1700円×3泊=5100円

 

 

腹が減っていたので、足が痛いけど、沖縄っぽい物を食べたくて出かけた

いつのまにか6時

 

 

海ブドウ

となりの透明な液体に、刺身的につけて食べていたが、実はこれはサブっと海ブドウにかけていいのだ、ということを後から知った

結構、おいしかった

ここのが旨いのか、どこで食べても旨い物かは、まだ不明

 

 

そーめんちゃんぷるー

脂っこかった(あくまで個人の感想です)

焼きそばみたいに、野菜や肉を入れて炒めてくれよ、って思うのは邪道?

 

 

 

てびち

外の皮はパリパリ、中は熱々の脂身

一個目、これは美味しい、と思った

竹富島で、豚の美味しいことと言ったら!的な文章を読んだのを思い出した

確かに、食べ物があまりない時にこれを食べるのは至福だろう、と実感した

ところが、2個目になったら、脂っこくって辟易するまでになってしまった

・・・誰かと二人で行って、一個ずつするのが本来なのかな

おひとりさまをこよなく愛するオイラには、関係のない話です

 

一人旅って、楽しい

 

 

おひとりさま沖縄宴は2600円なり

 

あとはゲストハウスに帰って、シャワーして、寝ます

皆さん、静かに寝ましょうね